波打ち際では色々なものが見つかります。
拾ってきて一通り観察して作品にします。
ある春の日、アラメ(昆布の仲間)に
紐のような長い海藻が絡まって
コロコロと波打ち際を行き来していました。
持ち帰って調べると銀歯藻(アカモク)と特徴が一致。
これがまた食べられるという事で
取材後、茹でて食べてみました。
ところがおかしいのです。
情報では粘りがあり美味しい筈なのに
粘りもない。旨味もない。歯応えはシャキシャキ。
うーん。。
こんなものかと忘れていたのですが
先日また対面。
数本のアカモクを拾ってきました。
昨年取材した資料と比較しながら観察していると
?
前回のと何かが違うのです。。
↑こちらが前回のアカモクの近接画像。
特徴であるギザギザした葉っぱ。小さな袋もついていました。
↑そしてこちらが今回拾った中の一本。
葉は同じ鋸状ですが、なんか小さい袋に混じって長い袋が。。。
しばらく見ていなかった図鑑を引っ張り出して調べてみました。
雄と雌。
アカモクは雌雄別株であることが分かりました。
今まで描いていたものは全て雌だったのでした。
この長い袋が雄の証拠で
雄性生殖器床と呼ぶようです。
一通り観察をして
この雄株も茹でてみました。
すごい。。。
なんでしょうこの粘り。。。
これが銀歯藻。これがアカモク。。
そしてサクサクのネバネバで美味しい!!
文字通りの拾い食い。
ネットにもアカモクが粘らないとの話がたくさん出ていましたが
雄がよく粘り、雌はシャキシャキなのか。。
蛇足:ほとんどの海藻には天然のヒ素が含まれているとの事なので
拾って食べる際は必ず茹でてから試食しましょう。
春です。