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長々と3月11日のつづき。もしあの日、入試が行われていたら、地震のあった時刻はちょうど試験の真っ最中。想像するだけで身の毛もよだつ思いです
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集合場所には800人ほどの受験生たちが、受験番号の描かれたプレートの前に並んでいました。
ここにいる人々が全員、絵を描くのか、、この中のから26人だけが選ばれるのかと思った時、ゾクゾクと少し震えた記憶があります。やる気と怖さの入り雑じった感覚でした。
現在は新たな科の設置に伴い、日本画専攻の募集は25人です。
プレートをダルそう持っていた数十名の藝大生を見て、訳もなくめちゃくちゃ腹が立ったことも覚えています。
プレートに誘導され、鉄筋コンクリート製の絵画棟を800人がゾロゾロと階段で登り、各階の試験会場へ向かいます。後にも先にも、この人数が実技の選抜試験を受ける光景は、ここでしか見たことがありません。
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因みに、この絵画棟の避難経路は構造上校舎左右にあるこの階段のみ。とんでもない光景になっていたことは簡単に想像できます
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試験会場は、日頃、絵画科の学生たちが使用しているアトリエ。受験番号が遅いほど校舎の上階になるので、八階、九階あたりまで階段で登った受験生達も居るはず。
薄暗い廊下に並ばされると順に点呼を取られ、入室を待ちます。
藝大美大の試験では出題されたモチーフを囲むように、制作するスペースが用意されていることが多く、その場合は入室時のくじ引きで席が決まります。
受験生にとって、入室時に初めて目に触れるモチーフと、自分の席の位置は、最大の気がかり。
実技試験には、平等とは言えない要素が必ずあります。運も実力のうちとは、よく言ったものですが、当人にはたまったものではありません。
この後、私は全く望んでいなかったくじ引きの結果に、呆然とすることとなります。
長い長い二日間の始まりです。
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